日本「興行ビザ」の申請方法・条件・必要書類を解説

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Three key points of this article

  • 興行ビザは【歌手・俳優・スポーツ選手など】幅広い活動に対応する就労ビザ
  • 1号イ・ロ・ハ〜4号まで種類が細分化され、活動内容や施設規模により条件が異なる
  • 2023年の法改正で一部要件が緩和、しかし報酬要件や施設要件は依然として厳格

📑 目次

  1. What is an entertainment visa?
  2. 興行ビザの種類と最新基準(1号イ・ロ・ハ〜4号)
  3. 在留期間(最新版)
  4. 興行ビザ取得の流れ
  5. 必要書類(最新版)
  6. 申請前チェックリスト
  7. リスク・注意点(不許可を避けるために)
  8. 行政書士コメント(現場の声)
  9. ケーススタディ
  10. FAQ (Frequently Asked Questions)
  11. summary
  12. CTA(お問い合わせ)

What is an entertainment visa?

  • 外国人が日本で芸能活動やスポーツ興行を行うための在留資格It is.
  • 対象例:歌手、俳優、モデル、ダンサー、プロスポーツ選手、格闘家などが含まれます。
  • 活動内容:コンサート、テレビ出演、映画撮影、レコーディング、試合出場、プロモーション活動などがあります。

興行ビザの種類と最新基準(1号イ・ロ・ハ〜4号)

種類主な対象活動条件・特徴
1号イライブハウス、飲食を伴う小規模施設でのショー招聘機関の実績がある場合、要件の一部が緩和
1号ロ同じく小規模施設施設規模・常勤職員数などの確認が必須
1号ハ最も要件が厳しい小規模興行契約機関の詳細資料、報酬証明が必須
2号ホール、学校、フェス、テーマパーク客席100人以上、報酬50万円以上/日など規模基準あり
3号スポーツ・格闘技・サーカス・eスポーツ報酬は日本人と同等以上が必須
4号プロモーション、映画制作、商業撮影、レコーディング芸能活動全般。スケジュールと活動内容を明示

出典: 出入国在留管理庁「在留資格『興行』公式ページ」


在留期間(最新版)

15日/30日/3ヶ月/6ヶ月/1年/3年のいずれか。
初回は短期が多く、実績次第で更新により1年〜3年も可能になります。


興行ビザ取得の流れ

  1. 招聘機関と契約を締結
  2. 出入国在留管理局に在留資格認定証明書(COE)を申請
  3. COE交付(1〜3ヶ月)
  4. 本国の日本大使館/総領事館でビザ申請(1〜2週間)
  5. 興行ビザ発給 → 来日・入国許可

※短期興行(30日以内)の場合、みなし再入国許可の要否にも注意。

申請書式ダウンロード: 入管庁公式サイト「申請書ダウンロード」


必要書類

  • Application for Certificate of Eligibility
  • 写真(3×4cm、3ヶ月以内)
  • 招聘機関の登記事項証明書・直近決算書
  • 興行契約書の写し
  • 施設図面・写真(客席、控室、外観など)
  • 申請人の経歴書・活動実績資料(ポスター、新聞記事等)
  • 公演日程表・チラシ
  • 報酬を証する文書(契約書、給与台帳、振込記録など)

    *ここでご紹介した必要書類は、興行ビザ共通の典型例(COE申請の場合)It is.
    (実際には1号イ・ロ・ハ・2号・3号・4号と種類ごとに、プラスアルファで求められる書類が変わってきます。)

種類別チェックリスト

申請前の基本チェックに加えて、ビザの種類ごとに特に確認しておくべきポイントをまとめました。

種類確認ポイント
1号イ・ロ・ハ施設の図面・写真は揃っているか? 風営法の営業許可証が必要な場合は提出しているか? 公演内容が「接待行為」に該当しないことを確認したか?
2号会場の客席数が100席以上か? 報酬が1日あたり50万円以上で契約されているか? 会場の営業許可証が整っているか?
3号契約書に「プロ選手」であることが明記されているか? 報酬が日本人選手と同等以上であることを証明できるか? 試合・大会の日程表が明確になっているか?
4号撮影スケジュールやプロモーション企画書はあるか? 出演契約や撮影契約に報酬額・支払方法が明記されているか? 活動内容が「興行」に該当することを示せているか?

*基本のチェックリストに加えて、この種類別チェックリストを照らし合わせれば、申請前に大きな抜け漏れを防げますよ。


リスク・注意点(不許可を避けるために)

興行ビザの審査では、ちょっとした不備や誤解が不許可につながることがあります。よくあるリスクとその対策を表にまとめました。

リスク内容よくあるケース対策
契約書の不備報酬額は書かれているが、
支払時期や方法が明記されていない
契約書に報酬額・支払方法・支払期日を必ず記載
施設関連の不一致図面と営業許可証の内容が違う、
客席数が基準を満たしていない
施設資料(図面・写真・許可証)を最新のものに揃える
風営法の誤解クラブやバーでのショーが
「接待行為」と判断される
活動内容を明確に示し、
接待行為に当たらないことを説明
招聘機関の要件不足常勤職員が5名未満、
過去に不適正な招聘歴がある
体制を整備し、
不備がある場合は他の信頼できる機関と連携
実績不足初めての招聘で、
入管に「信用不足」と見なされる
過去の公演実績資料を準備、
または実績ある団体と共同申請

*このように「不許可になりやすいパターン」を知っておくと、申請前に事前対策ができます。実務では契約書や施設資料で補正指示が入るケースが多いので、最初から丁寧に準備しておくことが大切です。


行政書士コメント

初めて外国人を招聘する団体さまは、書類準備の段階で迷いやすいので、早めに専門家へ相談するのが一番の近道な場合がございます。

興行ビザは書類が多く、要件確認も細かいため、「どこから手をつければいいのか分からない」と悩まれる方が多いと感じます。

特に1号ハは不許可率が高めで、契約機関の実績・従業員体制・過去の支払履歴までしっかり確認されます。

実務では契約書+支払のエビデンス(振込記録や領収書)を最初から揃えて提出すると審査がスムーズな場合もございます。
過去には「契約書だけで申請 → 追加書類の提出要請 → 公演直前に許可」というケースもあり、時間的ロスと不安があったこともあります。


ケーススタディ

興行ビザでよくあるパターンをまとめました。活動内容ごとにどのビザが必要かイメージしやすいように表に整理しています。

ケース活動内容該当するビザpoint
海外歌手の日本ツアーホール公演(1000人規模)興行ビザ 2号会場規模・報酬額の基準を満たす必要あり
プロ格闘家の参戦スポーツ大会出場興行ビザ 3号日本人と同等以上の報酬を証明することが重要
映画プロモーション公開前の宣伝で1週間滞在興行ビザ 4号短期でも宣伝活動は「興行」に該当、観光ビザでは活動不可
K-POPグループのライブ全国5都市ツアー(複数会場)興行ビザ 2号全会場分のスケジュール・施設資料をまとめて提出
海外モデルの撮影CM・雑誌撮影で来日(10日間)興行ビザ 4号活動スケジュールと契約内容を明確に提示

*ケースごとに必要なビザが違うので、「活動内容に応じた申請」が大切です。


FAQ (Frequently Asked Questions)

興行ビザについてよくいただくご質問をまとめました。初めての方はここを読むだけでも全体の流れがイメージできますよ。

Q1. 興行ビザはどのくらいで許可されますか?

A. 在留資格認定証明書(COE)の交付に1〜3ヶ月、その後の大使館での発給に1〜2週間かかります。余裕を持った申請が安心です。

Q2. 不許可になる原因は?

A. 契約書の不備、施設要件未達、報酬基準不足、過去の不法就労歴などが多いです。特に契約書の書き方には注意してください。

Q3. 観光ビザでイベント出演できますか?

A. 原則できません。個別に確認が必要なので、迷った時は専門家に相談することを推奨します。

Q4. 2023年の改正で何が変わった?

A. 実績のある招聘機関の場合、一部の書類が簡略化されました。ただし報酬要件・施設要件はむしろ明確化されています。

Q5. 複数都市でツアーを行う場合はどう申請する?

A. 公演スケジュールと会場リストを添付すれば1回の申請で対応可能です。ただし全ての会場が要件を満たしている必要があります。

Q6. 報酬がスポンサー経由で支払われる場合は?

A. 契約書に「支払元・支払方法・振込先」を明記してください。スポンサー契約書と出演契約書をセットで提出するのが安全です。

Q7. 日本法人がない海外プロダクションでも申請可能?

A. 日本側で招聘機関となる法人が必要です。提携イベント会社を通す方法もあります。


summary

  • 興行ビザはエンタメ・スポーツ分野に欠かせない在留資格It is.
  • 1号イ・ロ・ハ〜4号の違いを理解し、活動に合った申請を選ぶことが大切。
  • 2023年の改正で「実績ある招聘機関」には一部要件が緩和されましたが、依然として審査は厳格。
  • 契約書の精査・エビデンスの準備・施設要件の確認が、不許可を避ける最大のポイントです。
  • 迷った時は行政書士のサポートを受けると安心できます。

興行ビザは書類も多く専門的な判断が必要ですが、正しく準備すれば許可は十分可能It is.
「どの種類を選ぶべきか分からない」「契約書や施設資料に不安がある」という方も多いかと思います。

まずはスケジュールと契約内容を整理して、安心できるサポートを受けながら進めるのがおすすめです。


Inquiry / Access

Horiuchi Gyoseishoshi Lawyer Office (Shinjuku, Tokyo)
Attn: Gyoseishoshi Scrivener Yukiko Horiuchi
Affiliation: Tokyo Gyoseishoshi Lawyers Association, Shinjuku Branch
Tokyo Immigration and Residency Management Bureau, Application Agency Gyoseishoshi Scrivener
Member of Foreign Employment Support Organization (FESO)

Access:
5-minute walk from Higashi Shinjuku Station on the Tokyo Metro Fukutoshin Line
8-minute walk from Shin-Okubo Station on the JR Yamanote Line
12-minute walk from Okubo Station on the JR Chuo and Sobu Lines

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